シニアの電気こたつ事故を防ぐ|布団・洗濯物・低温やけど
電気こたつ事故は、何を確かめれば防ぎやすいのでしょうか。答えは、布団とヒーターの距離、コードの通り道、温まる時間の三つを毎回見ることです。火を使わなくても、布団や衣類が高温部へ触れると発煙・発火するおそれがあります。 たとえば、足元を広くするため布団を内側へ押し込む、ぬれた靴下を中で乾かす、テレビを見ながらそのまま眠る場面です。長時間同じ場所が温まると、強い熱さを感じなくても低温やけどになることがあります。 確認する順番は、①設置時の布団とコード、②使用中の温度と姿勢、③外出・就寝前の電源、④季節の終わりの点検です。本人だけで難しい部分は家族が写真と点検日を残し、異常があればメーカーへ相談します。
布団・洗濯物・座布団をヒーターへ近づけない
NITEは、こたつ布団がヒーターユニットのカバーへ接触して焼損した事故や、こたつ内部で洗濯物を乾かして発火した事故を紹介しています。足元を広げたいからと布団を内側へ押し込むと、高温部へ近づくおそれがあります。
設置後は天板のずれ、脚のぐらつき、ヒーターユニットの固定を確認します。布団は製品の大きさに合う物を使い、外側へ均等に垂らします。座椅子やクッションの端も内部へ入れません。以前の大きな布団を流用する場合と専用品を比べ、裾が通路へ広がり過ぎない物を選びます。
ぬれた靴下、手袋、タオルをこたつの中へ入れて乾かしてはいけません。乾きやすく見えても、足で押されて位置が変わり、ヒーターへ触れる可能性があります。洗濯物は衣類乾燥機など、説明書で認められた方法を使います。
朝に電源を入れる前、昼に座り直した後、夜に片付ける前の3回、布団を外側から整えます。電源を切ってから内部をのぞき、衣類、紙、座布団、おもちゃがないか見ます。手探りで高温部へ触れないでください。
コードを脚で踏まず、立ち上がる場所を空ける
専用の電源コードを説明書どおりに接続し、こたつの脚や座椅子の下へ通しません。NITEは、コードを繰り返し曲げる、ねじる、踏みつける、挟むといった力で断線し、火災につながる可能性があると注意しています。
電源を入れる前に、プラグの変色、コードのつぶれ・ひび・ねじれ、コントローラーの割れを見ます。触ると電源が切れる、一部だけ熱い、焦げ臭い場合は使用を中止します。テープで巻いて使い続けず、メーカーや販売店へ相談してください。
本人がいつもの席から立ち、トイレや台所まで歩いてみます。コードやコントローラーが足、杖、歩行器へ触れたら配置を変えます。コードは壁側へ出し、布団の裾は通路へ広げません。写真を一枚撮っておけば、掃除後も安全な位置へ戻せます。
テーブルタップや延長コードを使う前に、こたつの消費電力と配線器具の定格を確かめます。他の暖房器具と同じタップへまとめません。判断できないときは壁のコンセントを使うか、電気店へ相談します。
低温やけどを防ぐため、温度と時間を組み合わせる
日本創傷外科学会は、44~50度ほどの低温でも長時間触れると低温熱傷になると説明しています。感覚が鈍い、糖尿病や血流の病気がある、眠気が出る薬を使う場合は特に注意し、こたつを使ってよいか医師へ相談します。
設定を弱くするだけで終わらせず、30分ごとなど本人が続けられる間隔で脚を外へ出し、座る位置を変えます。強い設定で短時間使う方法と弱い設定で長く使う方法のどちらも、皮膚へ熱が続けば安全とは言えません。タイマーを休憩の合図にします。
ひざ、すね、かかとに赤み、痛み、かゆみがないか、明るい場所で見ます。自分で見えにくい部分は家族に確認してもらいます。違和感があれば使用を止め、低温やけどは見た目より深い場合があるため早めに医療機関へ相談します。
こたつで横になって眠りません。眠くなったら電源を切り、寝具へ移ります。自動切機能があっても就寝用ではありません。夕食後に眠りやすい人は、家族からの電話時刻やテレビ番組の終了を電源を切る合図にします。
外出前はプラグまで確認し、冷めてから点検する
部屋を離れるとき、来客対応をするとき、就寝前は電源を切り、プラグを抜きます。コントローラーの表示だけに頼らず、スイッチ位置とプラグを目で確認します。物忘れが気になる場合は、玄関に『こたつ・こんろ・窓』の確認札を置きます。
異常音、煙、焦げ臭、火花が出たら、無理にこたつ布団を持ち上げません。安全に届くなら電源を切り、炎や煙が広がっている場合は避難して119番へ通報します。燃えている電気製品へ水を掛けず、出口を優先します。
季節の終わりはプラグを抜き、完全に冷めてから布団を外します。ヒーター周辺のほこりは説明書に従って取り除きます。ヒーターユニットを外して床へ置くなど、本来と違う使い方や分解はしません。型番でリコール情報も確認します。
決め手は、布団をヒーターへ近づけず、眠る前に電源を切ることです。保留点はコードの傷みと清掃方法です。次の確認先は取扱説明書、メーカー、販売店です。賃貸に備え付けられた製品なら管理会社へも連絡します。
まとめ
電気こたつは、布団を内部へ押し込まず、洗濯物を中で乾かしません。コードを脚や家具で踏まず、異常な熱や焦げ臭があれば使用を中止します。設定温度だけに頼らず、定期的に脚を出し、眠くなったら電源を切って寝具へ移動します。
よくある確認事項
こたつの中で靴下を乾かしてもよいですか?
乾かしません。位置が変わってヒーターユニットへ触れ、発煙・発火するおそれがあります。衣類は指定された乾燥方法を使ってください。
弱い温度なら眠っても大丈夫ですか?
弱い設定でも長時間同じ場所が温まると低温やけどの危険があります。眠くなったら電源を切り、寝具へ移動してください。
こたつ布団を内側へ押し込んでもよいですか?
押し込みません。布団がヒーター部へ近づき、焼損するおそれがあります。製品に合う布団を外側へ均等に広げます。
コードの一部が熱いときは交換すればよいですか?
まず使用を中止します。専用コードか、交換だけでよいかをメーカーや販売店へ確認し、自己判断で補修しないでください。
参照情報
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