Villageナビシニアの住まいコラム
賃貸の基礎知識

シニア賃貸の入居前確認|傷・汚れ・設備を写真と確認表に残す

入居前確認は、家具を運び込む前に行うのが基本です。床や壁の傷、汚れ、建具や備え付け設備の状態を写真と確認表へ残し、管理会社にも共有します。退去時に「入居前からあったか」を思い出だけで説明するのは難しいからです。新居の鍵を受け取った日は、荷物を入れる前に玄関、居室、水回り、設備の順で見て回りましょう。家族が手伝う場合は、撮る人と書く人を分けると短い時間でも確認しやすくなります。

家具を入れる前に確認の順路を決める

確認は玄関から始め、廊下、居室、収納、台所、洗面所、浴室、トイレ、ベランダの順に進みます。戻ったり飛ばしたりすると、同じ場所を二度撮り、別の場所を見落としやすくなります。国土交通省のガイドラインには、入退去時の物件状況を記す確認リストの例があります。管理会社から専用の用紙が渡された場合は、その欄と同じ順番で回りましょう。

床と壁だけでなく、扉の開閉、収納の棚、窓と網戸、蛇口、排水、換気扇、照明、エアコンなど、備え付け品の状態も見ます。作動確認は取扱説明や管理会社の案内に従い、分解や無理な操作はしません。電気・水道・ガスがまだ使えない設備は「未確認」と書き、確認できる日を決めます。

足元が暗い場所や高い位置は、脚立に乗ってまで撮らないでください。照明が使えない場合は昼間に行い、家族に同席してもらいます。室内を急いで歩かず、玄関に置いた荷物で通路をふさがないことも大切です。

写真は全景・位置・近接の3枚を一組にする

気になる傷や汚れは、部屋全体が分かる写真、壁や床のどの位置か分かる写真、状態が見える近接写真の3枚を一組にします。近接写真だけでは場所が分かりにくく、全景だけでは細かな傷を確認できません。確認表に「洋室A・南側壁・床から約40センチ」のように場所を書き、写真番号を添えます。

写真には撮影日時が分かるよう、端末の日時設定を確認します。大きさを示すため定規を置く場合は、傷を広げないよう触れずに近くへ置きます。水染み、ひび、はがれ、へこみは原因を決めつけず、見えた状態をそのまま書きます。「前の入居者が付けた」とは書かず、「鍵受取日に確認」と記録します。

動画は扉の引っかかりや異音を伝える補助になりますが、写真と確認表も残します。ファイル名を「01玄関」「02洋室A」のようにそろえ、家族の端末だけに置かず、本人も見られる場所へ複製します。

設備は動いた・不具合・未確認に分ける

設備は「動いた」「不具合がある」「未確認」の三つで記録します。たとえばエアコンなら、電源が入るか、表示に異常がないか、冷暖房を安全に試せるかを見ます。排水は水を流せる状態なら詰まりや漏れを確認し、異常があれば使用を止めて管理会社へ連絡します。

国民生活センターは、入居時に貸主側と一緒に写真やメモを残し、エアコンなど備え付け設備の動作も確認するよう案内しています。立会いができない場合でも、確認日と連絡日を残し、気づいた点を早めに送ります。時間がたってから見つけた不具合は、見つけた日時と使用状況を分けて書きましょう。

焦げたにおい、大量の水漏れ、割れたガラスなど危険がある場合は、撮影より安全確保を優先します。触らずに離れ、火災や救急の危険があれば119番、建物の緊急連絡先が分かれば管理会社にも連絡します。

管理会社へ送り、受領された記録を残す

確認表と写真は、契約書に書かれた方法で管理会社や貸主へ送ります。メールなら件名に物件名、部屋番号、氏名、入居前確認と書きます。本文には鍵受取日、確認日、気になる場所、設備の不具合、返信を希望する期限を入れます。容量が大きい場合は、指定の管理アプリや共有方法を尋ねます。

送信しただけで終わらず、受領されたか確かめます。返信、受付番号、担当者名、電話の日時を残し、修繕が必要な点は誰がいつ確認するかを聞きます。写真の提出期限が契約書や入居案内にある場合は、その日までに送り、期限を過ぎたときも気づいた時点で相談します。

国土交通省は、退去時の問題を入居時から考え、物件の状態と契約条件を双方で確認することがトラブル防止に有効と説明しています。ただし、実際の費用負担は契約内容や損耗の原因で変わります。写真があれば必ず支払わなくてよい、という意味ではありません。

確認表は契約書と一緒に退去まで保管する

確認表、元の写真、管理会社へ送った記録、返信、修繕報告書は一つのフォルダーにまとめます。スマートフォンを買い替えても失わないよう、紙と電子データの両方で残すと安心です。家族が保管する場合は、本人にも保管場所と開き方を伝えます。

入居後に新しい傷や不具合へ気づいたら、入居前の記録へ書き足すのではなく、別の日付で管理会社へ連絡します。古い記録を上書きすると、いつの状態か分からなくなります。退去の立会いでは、入居前と退去時の確認表を並べ、指摘された場所ごとに見比べます。

最後に、決め手は確認表と写真が同じ場所を示し、管理会社の受領記録があることです。保留点は使えず確認できなかった設備、次の確認先は管理会社の担当窓口です。これから住まいを探す方はVillageナビで候補を比べ、内見時に確認表の項目も確かめてください。空室、設備、契約条件は最新の募集資料と担当者の説明で確認しましょう。

まとめ

入居前確認は、家具搬入前に玄関から順に進め、傷・汚れ・設備を確認表と写真へ残します。写真は全景・位置・近接の3枚を一組にし、設備は動いた・不具合・未確認に分けます。管理会社へ送り、受領記録と返信を契約書と一緒に退去まで保管してください。

よくある確認事項

入居前の写真は何を撮ればよいですか?

部屋の全景、傷や汚れの位置、状態が分かる近接写真を一組にします。確認表へ場所と写真番号を書き、撮影日も残してください。

管理会社の立会いがなくても確認できますか?

本人と家族だけでも記録はできますが、気づいた点を早めに管理会社へ送り、受領された記録を残します。契約書や入居案内に提出方法と期限があれば従ってください。

電気や水道が使えず設備を試せない場合は?

無理に操作せず「未確認」と書きます。使える日と確認方法を管理会社へ尋ね、不具合を見つけたら日時と状態を連絡してください。

写真があれば退去費用は必ず払わずに済みますか?

写真だけで費用負担が決まるわけではありません。契約内容、損耗の原因、通常損耗や経年変化かどうかなどを個別に確認します。

入居前確認の記録はいつまで保管しますか?

退去時の精算が終わるまで保管します。確認表、元の写真、送信記録、管理会社の返信をまとめて残してください。

参照情報

国土交通省|「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)確認日:2026-10-13
国土交通省|原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについて確認日:2026-10-13
国民生活センター|賃貸住宅の原状回復トラブルにご注意!確認日:2026-10-13
消費者庁|消費者ホットライン確認日:2026-10-13

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